お子さんのために漆喰リフォームをするケース

子供のための漆喰リフォーム

漆喰リフォームをする方はいろいろな理由を持っています。
今回はお子さんのために漆喰塗壁リフォームを行ったケースをご紹介します。

幼稚園、保育園、小学生から高校生の勉強真っ盛りのお子さんのために
リフォームをする理由はどういったところにあったのでしょうか。

子供のための漆喰リフォーム
理由その1
漆喰の浄化性でホルムアルデヒドなどの
VOC(揮発性有機化合物)などが原因で起こる
シックハウス症候群からお子さんを守るため。

理由その2
お子さんの健康面を考えて
漆喰の調湿性や防カビ性等で快適な室内環境を作るため。

理由その3
漆喰塗壁は防音効果が期待できるため
静かな勉強環境を作ることができる。

理由その4
漆喰には耐火性があるので火事対策として。

理由その5
お子さんを“キレる子供”にしないため。

それでは順番にご説明していきます。

 

理由その1

現代の日本の住宅の室内壁はその95パーセントが
塩化ビニールクロスです。

クロスというのはもともと『布』という意味で使われており
その名前の響きだけ聞くと
なんだかとてもオシャレなものに感じますが、
フルネームは“塩化ビニール”クロスなのです。

ビニールと名前に付くと、急に安っぽく感じてしまいますよね。
だから普段はクロスと言っているのでしょうか。

この塩ビクロスを否定する気はありません。
仕上がりは綺麗ですし、何よりお手頃な値段で施工できます。

しかし、この欧米から入ってきた塩ビクロスは
本当に日本の気候に合っているのでしょうか。

というのも、日本には春夏秋冬4つの季節があり
気温も湿度も1年間のうちに大きく変化します。

この気温と湿度に関しては、
その2の『調湿性』のところで詳しくお話ししますが
問題は、気温が高い暑い季節と、
暖房をフル回転させる寒い季節です。

室内温度が上昇すると
塩ビクロスをやわらかくするために注入されている
可塑剤(かそざい)や
塩ビクロスを壁に貼るために使われている
化学接着剤が揮発(きはつ)して
室内に漏れ出してきます。

これがホルムアルデヒドなどの
VOC(揮発性有機化合物)です。
このホルムアルデヒドには
国で定めた基準値、0.08ppmという数値を
オーバーしてはいけないという決まりがありますが、
住んでいる家がこの数値を下回っているのにもかかわらず
シックハウス症候群になってしまう方もいらっしゃいます。

人の体はひとそれぞれですから
VOCに対して敏感に反応してしまう人もいるのです。
ちなみに、ホルムアルデヒド以外にも
数百種類のVOCが可塑剤や化学接着剤から
揮発していることがわかっています。

国で定めた基準があるVOCはたったの数種類です。
他の物質に関しては基準値さえありません。

シックハウス症候群の症状はわかっているだけでも
これだけあります。

1イライラする
2怒りっぽくなる
3頭が痛くなる
4吐き気がする
5部屋にいると咳がでる
6耳鳴りがとまらない
7手足が痙攣する
8ふとめまいがする
9目の充血する
10ひどい関節痛
11胸や息が苦しい
12ぜんそくもちになる
13アトピー症状が出る
14心臓がバクバクする
15頻尿になる
16下半身が冷えてむくんでしまう
17子供が乱暴になったり不機嫌になる

これだけでも多いですが、まだほかにもあるのです。

 

小さい子供に揮発性有機化合物を吸い続けさせて
シックハウス症候群になることから防ぐために
漆喰リフォームをするという親御さんが増えています。

漆喰にはホルムアルデヒドなどのVOCを吸着して
分解する作用があるからです。

なのでシックハウス症候群対策には
漆喰鏝塗(こてぬり)がおすすめなのです。

 

理由その2

お子さんの健康面を考えて
漆喰の調湿性や防カビ性等で快適な室内環境を作るため。

漆喰にはたくさんのミクロの孔が空いています。
微多孔質構造と呼ばれているのですが、
これが室内の湿気を吸収したり放出したりします。

日本の四季の湿度の変化に合わせた調湿をしてくれるため
室内環境がよくなります。

実はむかしから、
日本の家の押入れには漆喰が塗られていました。
押入れというのは日が当たらず、
カビが生息しやすい場所です。
そこに漆喰が塗られていたということは
それだけ調湿性が優れていたのでしょう。

漆喰には調湿性に加えて『防カビ性』という特色があります。
漆喰の中は強アルカリ性です。
カビ菌でさえ、漆喰内部で生き残るのは困難なのです。
カビはアレルギー、呼吸器疾患、ぜんそくを引き起こします。

お子さんの健康面を考えるならば、
カビには十分に気を付けるべきです。

この防腐効果は、
塩化ビニールクロスなどの石油系化学建材には
そなわっていません。
そのため殺菌剤や有毒防腐剤を
添加して加工してあるものがほとんどです。

殺菌剤や有毒防腐剤から蒸発してくる
VOC(揮発性有機化合物)を吸い込んでしまうと
シックハウス症候群になる可能性がでてきてしまいます。

漆喰には、はじめから防腐効果があるので
このような防腐剤を添加する必要がないのです。

子供が育つうえで一番大切なことは
健康であることだと思います。

そのために漆喰塗壁を選んだ、
という人がとても増えてきているのです。

 

理由その3

漆喰塗壁は防音効果が期待できるため
静かな勉強環境を作ることができる。

漆喰の多孔質構造は遮音・吸音性に優れます。
お子さんの勉強部屋だけでなく、
お父さんが音楽を聴くための
趣味のお部屋にも漆喰はうってつけです。

あと、漆喰塗がほどこされた
田舎の酒蔵の中に足を踏み入れると
なんともいえない静かな空間が広がっています。

これは漆喰に遮音性・吸音性があるからです。

騒音がうるさいと、どうしても勉強に集中できなくなります。
少しでも静かな勉強環境を提供してあげたいのであれば
漆喰はうってつけです。

 

理由その4

漆喰には耐火性があるので火事対策になる。

現代の石油系化学建材で建てられた建物は
とても燃えやすいです。

名前の通り
石油で作られているものですから
燃えやすくて当然ですよね。

しかし、漆喰は燃えません。

漆喰は壁に塗り込んだ後
CO2を取り込みながら元の石灰岩、
すなわち『石』に戻っていきます。

石は熱くなっても燃えることはありません。
漆喰は不燃建材なのです。

加えて、火事が起きた時に一番怖いのは
実は炎そのものよりも化学建材が燃えることで出る
“有毒ガス”です。

特に、ポリウレタンなどのウレタンは
燃えると青酸ガスが発生します。

この青酸ガスは
一呼吸でも吸ってしまうと
気を失ったり体がマヒしてしまうという
恐ろしい症状がでます。

直接炎によってというよりも
有毒ガスを吸って気を失っている間に炎に包まれて
結果的に亡くなってしまうというケースが多いのです。

漆喰は燃えませんし、有毒ガスももちろんでません。
お子さんのことを考えると
万が一の時にはすぐに逃げられるような
万全の体勢をとっておきたいものですね。

火事対策には漆喰塗り壁がおすすめです。

 

理由その5

お子さんを“キレる子供”にしないため。

いつからでしょうか。
“キレる”という言葉がではじめたのは。

子供のイジメ、暴力、
相手を傷つける突拍子もない行動。

見ず知らずの人をいきなり刃物で傷つけたり
車に乗ってはねたり・・・

他人だけでなく、
自分の親や兄弟、奥さんや子供までも
傷つけるようなニュースを見かけることが
多くなっています。

いまの日本ではむかしならば考えられなかったような
こわい事件がたくさん起こってしまっているのです。

キレるというのは
アドレナリンという怒りのホルモンに加えて
ノルアドレナリンという攻撃ホルモンが分泌されて
起こる現象だといわれています。

人間だけでなく、
動物も外部から攻撃を受ければ
アドレナリンが分泌されます。

動物は外敵が現れた時
逃げるか攻撃するかの判断を一瞬で
下さなければなりません。

そのため、心拍数、血圧、血糖値が急上昇します。

アドレナリンは
生き物が自分の身を守る術として
もっているあたりまえのものなのです。

これをストレス反応ともいいます。

そして実は
現代の子供たちは目に見えない“外敵”によって
常に攻撃されています。

その外敵の正体を見てみましょう。

 

主に2つあります。

1つめは
VOC(揮発性有機化合物)です。

現在の日本の建築には確認されているだけで
459種類の化学物質が使われています。
有名なのはホルムアルデヒドです。

これらのVOCが化学建材や接着剤、
塗料などから揮発していて
子供は家にいるだけでこれらを吸い込んでしまっています。

誰かに何かをされた、何かを言われたという
具体的な何かがあるわけではなく
家にいて、VOCという毒を吸い込んでしまっているだけで
体は外部から攻撃されたと判断します。

VOCは神経障害を引き起こしてしまうものがあるので
自分の意志とは無関係に体が反応してしまうのです。

だから
不安で何かにおびえている、
家に引きこもってしまう、
理由がわからないいらだちを家族にぶつけてしまう、
常にイライラしているので
目の前にいる誰かに何かされたら“キレて”しまう・・・

このような行動にでてしまうのです。

漆喰にはVOCを吸着し、分解する力があります。

 

もうひとつはコンクリートがもたらす冷ストレスです。

ふと壁に寄りかかってみた時などに
コンクリートに触れると、何とも言えない『冷え』を感じることありませんか?

コンクリートは恐ろしいくらいに体の熱を奪い、
さまざまな影響を与えているといいます。

ここで一度、冷えとは逆の「温かさ」を考えてみましょう。

寒い季節にはストーブやヒーターが欠かせません。
最近はただのストーブではなく『遠赤外線』のものが多く発売されています。

この遠赤外線というのは体の表面だけではなく体の芯を暖めてくれます。

遠赤外線は、ものの内部まで熱が届く波長の長い赤外線のことです。
体の芯まで温まると、なんだか心まであったまる気がしますよね。

この暖かさというのは、人間にとってとても大事なことです。

それではみなさん、遠赤外線の逆の言葉を
知っていますでしょうか?

 

それは『冷輻射(れいふくしゃ)』です。

冷輻射は遠赤外線とは逆でものの表面だけでなく芯まで冷えさせます。

コンクリートは熱伝導率が高いため一度温度がさがると
周りの熱をどんどん奪っていきます。

そのため
コンクリートで作られた建物の中にいるだけで
体の熱が奪われてしまうのです。

冷えを感じると人間の体はどうなるでしょう。

まず、免疫力が弱まります。
冷えが慢性的になると大きな病気(ガンなど)になる可能性が高まります。

これだけでなく
イライラしたり、うつ病になったりという驚きの情報もでてきています。

イライラしたり、うつ病になったりするのは
対人関係やその人の性格の問題と思いがちですが

最近になって、冷輻射によるストレスが関係しているのでは
と言われているのです。

人間は、
体が温まれば心も満たされますが、
冷えを感じるとそれを体への攻撃とみなしてしまうそうです。

その攻撃に対し、体が勝手に応戦してしまうのです。
ノルアドレナリンがでて攻撃的になってしまう。

こういった経緯で
冷輻射による冷えはイライラを引き起こします。

イライラがずっと続くと体がもちません。
すぐに疲れてしまいます。
その後、なにもしたくなくなり
“うつ病”になってしまう。

冷えというのは、体だけでなく精神面にも影響を与えるのですね。

この頃日本では、無差別に人を傷つける事件が多発しています。

“なんだかむしゃくしゃしてやった”
“だれでもよかった”

これらは、冷ストレスと無関係なのでしょうか。
完全に無関係とも言えない気がします。

そんな冷輻射に対抗するための
対策はあるのでしょうか。

お子さんの学校を変更するのは難しいですが
住んでいる自宅ならば対策を打てます。
自宅ではなるべく自然素材に囲まれた環境を作ってあげて

体感的な冷えだけでなく、
視覚的な冷えも感じないようにしてあげたいですね。

漆喰には断熱効果も見られるので
冷輻射対策壁としても力を発揮することでしょう。

 

佐藤嘉一郎さんと佐藤ひろゆきさんの著書である
【土壁・左官の仕事と技術】にはこのような記述があります。

『シックハウス症候群は壁材だけではなく近年の建築材料全体に関する事ではあるが、塗壁工事だけでも、災害や健康面で住民を守る自然素材による工法に戻すことが我々左官に課せられた使命であろう』

壁を漆喰に変えるだけでも災害や健康面でよりよい住まいに変わります。
これがわたしどもが漆喰塗壁をおすすめしている理由です。

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